2018/06/28
座板の加工(もけけ)
こんにちは。本格的に暑くなってだいぶ夏らしくなってきましたね!
最近やっているNCという機械による加工のお話です。下の写真は座板の上面を外から渦巻き状に徐々に深く切削したものです。よく見るとうっすら掘り跡が見えると思います。
何故同心円ではなく渦巻き状に掘っているかというと、2つ理由があります。
まず1つは機械の動きの都合上、こちらの方が早いから。同心円だと一周回ってきた後に次の円を描くために中心へ一周の幅分動かなければいけませんが、渦巻きなら一周回ってきた時すでにその幅分中心へ近づいた状態になっています。僅かではありますが時間短縮をすることができます。
もうひとつは焦げの防止です。木材なので強い摩擦がかかれば焦げます。同心円状に掘った場合、中心へ近づく小さな直線の部分が焦げやすくなります。
この加工は後でペーパーをかけて削り跡を消してしまいますが、焦げがあるとその部分を消すためにより多くペーパーをかける必要があるので見た目にも関わってくるのです。
以上の理由から渦巻き状に切削しました。
でも、この綺麗な渦巻き消しちゃうのかー模様みたいで綺麗なんだけどなーってちょっと思ってました。勿論ツルツルの座面も素敵ですけどね!
掘り跡を模様として仕上げるのも面白そうだと思った加工でした。
Writer:もけけ