2018/04/17
長久手に現れた黒船(投稿者:マイケル竹若)
ペンネーム、マイケル竹若です
HPリニューアルでブログ投稿が遅くなりましたが
先々月月愛知県立芸術大学の卒業制作展に
行ってきました。
美術家奈良美智さんの
出身校として有名な芸術大学です。
残念ながら家具の作品はなかったのですが
広いキャンパスをめぐるてんじかいはさながら芸術祭
のようで、レトロな校舎のデザインとともに楽しめました。
帰りに閉店になると聞いた長久手のコメダ珈琲で
休憩しようとしたら残念ながらオーダーストップでした。
レトロな店を見ようとしたんですが叶いませんでした。
打ちひしがれた気持ちでいると
IKEAが目に留まりました。
折角長久手に来たので興味本位で覗きに行きました。
たくさんの人がいて、案内係の人の誘導もまるで
テーマパークの様相を呈していました。
まず2階に誘導され、子供部屋、リビング、キッチン、寝室等
エリアごとに分けられ2階から1階に降りると倉庫になっていて
そこでショールームで見てきた家具を注文する流れになっています。
お家騒動で、高級家具を扱う会社と
カジュアルな家具も扱う会社と分社化した
家具販売店がありました。
IKEAの販売店を見ていると
カジュアルな家具は相当厳しい経営環境になると
思いました。
販売店も工場の一部のように客の動線が計画され
什器になる梱包材、無人レジ、フードコートにベルトコンベアでの食器回収
客がいなければまるで「2001年宇宙の旅」の美術セットのようです。
隣に配送会社の倉庫が併設されていて
合理化、省人化、無人化が徹底されています。
巨大な資本がなければできない。
ただその合理化された空間は人が多いのも相まって息が詰まりました。
合理的な動線のため、途中退出できない一歩通行の店舗です。
人間の生理は合理化できない側面があります。
例えば食事でも合理性を追求すれば
栄養補助食品のような固形物や
サプリメント等、レトルトパウチのゼリーのように
必要な栄養が簡単に取れる食品が主流になりそうですが
そのような食事は未だ主流ではありません。
食欲をかぎたてる彩りや、においやシズル感がなければ食品は流行りません。
映画ブレードランナー2049でも、人工食に手作り料理のフォログラム
をかぶせて食事するシーンがあります。
視覚的なシズル感は、合理的ではない。
合理性では語れない遊びの部分が人間には必要です。
経済性、生産性、合理性が強く求められる社会では
その逆に非合理な遊びの部分が希少性を帯びると思います。
その遊びの部分をどうビジネスにするかが今後小規模な企業の
生存適応ではないかと思いました。
以上