2018/07/31
「的」2016年致知1月号感想(投稿者:マイケル竹若)
マイケル竹若です。
2016年致知1月号を読みました。
ジェローム・シュシャンさんと菅原義正さんの対談記事が
気になりました。
ジェローム・シュシャンさんはゴディバ ジャパンの社長
菅原義正さんは75歳で現役のダカールラリードライバーです。
気になった点はジェローム・シュシャンさんが経営を
弓道に例えて語られていたことです。
「弓と禅」
ドイツの作家オイゲン・ヘリゲルさんが書いた本を引き合いに
弓道から学ぶ経営の極意を語っていました。
この本は、アップルのスティーブ・ジョブズも愛読書だったそうです。
この本に阿波研造という弓道家の言葉が載っているそうです。
「的を狙ってはいけない。的に当てることはもちろん、その他どんなことも考えてはいけない
弓を引いて、矢が離れるまで待っていなさい。他のことは成るがままにしておくのです。」
正射必中といって、正しい射をすれば自然に矢が的に当たる。
結果にこだわるのではなく、プロセスが大切だそうです。
弓道は「射法八節」といったプロセスがあります。
http://kyudo.jp/contents/code/ab3
1足踏み 2胴造り 3弓構え 4打起し 5引分け 6会 7離れ 8残心
という8つのステップがあります。
興味深いのは8目の「残心」で矢を放った後も型があるということです。
当たって喜んだり、外れて悔やむ事を無くすためだと思います。
型にはめるためには、何度も練習する必要があります。
その目的は一喜一憂する心を無くし
無心になるための必要なプロセスです。
以前、金沢観光で鈴木大拙館に立ち寄りました。
鈴木大拙さんは仏教哲学者です。
この方も弓道について語っていました。
また無心という言葉の解説もされていました。
『仏教ではよく「無心」という言葉が出る。有心に対して言うのである。
有心は何かを裏に持っている。意図がある、目的がある、
こうしたらこうなるという計画性を臓している。無心はこれ
に反して、本能的に、無意識的に、行動する場合を言うのである。』
無心というのは今この瞬間にフォーカスを当てた状態のことを言うのかもしれません。
最近流行しているマインドフルネスという瞑想法は今体が感じている感覚に集中することで
過去のことを悔やんだり、未来のこと憂いて精神疾患が発症することを防ぐそうです。
それと似た状態が無心なのかと思いました。
経営学は西洋思想が中心になっています。
現在、経済成長が頭打ちになっています。
西洋思想だけでなく、東洋思想を織り交ぜた新し経営学が必要なのかもしれません。
拙い知識なので、「弓と禅」を読んで勉強したいと思います。
以上。